はじめに # 第1回では、Gemini Enterprise Agent Platform(以下、GEAP)にエージェントを載せ、ダッシュボードとトレースで動きを見るところまでを Langfuse と比較しました。第2回は、エージェントの応答やツールの使い方、会話全体の達成度に点を付ける「評価」を扱います。
要約 # セルフホストしている Langfuse で、ページを開くたびに数秒フリーズする現象に悩まされていました。原因はコメント機能のリアクションピッカーが使っているライブラリで、import しただけで canvas による絵文字の描画判定が3,740回走っていました。まだコメント欄すら開いていなかったとしても 、です。
この記事では、Agent同士をつなぐ共通仕様 A2A(Agent2Agent Protocol) と、A2A通信を中継する agentgateway を使って2つのAgentを連携させ、その挙動を検証します。
はじめに # Gemini Enterprise Agent Platform(以下、GEAP)は、Google Cloud 上でエージェントを動かし、トレースの可視化や評価まで扱うためのプラットフォームです。
以前の記事(【入門編】Langfuseで画像OCRの精度検証をシンプルに始める方法 )では、LangfuseのDataset Itemsがマルチモーダルコンテンツを直接保持できない仕様だったため、Datasetには CSV でファイル名だけを登録し、画像実体はローカルに置いてスクリプト側で読み込む構成を取っていました。
こんにちは。ガオ株式会社の黒澤です。この記事では、前回 mem0 を Google Cloud で動かした記事 の続きとして、溜めた記憶を「運用する」段階に踏み込みます。mem0 の内部処理を Langfuse でトレースし、古くなった記憶を評価スコアの低下として見つけ、update で直して回復するまでを実機で確認します。
AI Agentのトレースは、1回の実行にLLM CallやTool Callが数百単位で並ぶことも珍しくありません。実行が失敗したことは分かっても、原因になった1つの処理にたどり着くまでに時間がかかります。
LLMアプリを本番に出すなら、「危険な入力をどう弾くか」「望ましくない出力をどう止めるか」を決める必要があります。
Google CloudのModel ArmorやAWSのBedrock Guardrailsなど、クラウドのマネージドガードレールは導入しやすい一方で、認証、課金、運用基盤は各クラウドの仕組みに紐づきます。 マルチクラウドやオンプレミスを含む構成では、ガードレールの実行基盤を特定のクラウドに固定したくない場合もあります。
Langfuse の公式ドキュメントに掲載されている Cookbook「Migrating Data Between Langfuse Projects (Python SDK v4) 」を、4 つの移行パターンで実際に実行してみました。移行はおおむね成功しましたが、UI に出るものと出ないものが分かれ、見落としやすい落とし穴がいくつかありました。本記事では、特定の検証環境における観測結果と再現時の注意点を整理します。Cloud / セルフホスト / リージョンによる差分が Langfuse の正式仕様なのか、Feature flag や Preview UI・検証時点の実装差なのかは、本記事の範囲では切り分けていません。
1. はじめに / この記事でやること # MCP(Model Context Protocol)サーバーは増えてきましたが、複数をまとめたり、認証・可観測性を一箇所で挟んだりする「ゲートウェイ」を自分で動かしたことはありませんでした。
こんにちは。ガオ株式会社の黒澤です。この記事では、AIエージェントに記憶を持たせるメモリレイヤー mem0 を Google Cloud 上で動かし、その挙動を検証します。
結論を先に述べると、mem0 は会話から「ユーザーごとの事実」を LLM で抽出して保存し、後から関連する記憶をベクトル検索で取り出してプロンプトに渡します。再学習も検索基盤の作り込みも要らず、add と search だけでユーザー単位の記憶が溜まっていきます。今回は LLM・Embedder ともに Google Cloud の Vertex AI(Gemini Enterprise Agent Platform、旧 Vertex AI)を API キーなしで呼び、保存先を pgvector(PostgreSQL)とする構成で、記憶の保存・想起から、記憶を使うエージェント、複数エージェント間での共有まで動かしました。
2026年5月末、Langfuse に組み込まれた MCP サーバ機能が大幅に拡張されました。SaaS版では 2026-05-29 の changelog で告知され、self-host版では v3.176.0(2026-05-28)で標記の機能が一通り出揃っています。これまでLangfuseが提供してきた組み込みのMCPサーバ機能はプロンプト管理機能だけでしたが、今回一連の拡張で observation・metrics・scores・datasets・comments・annotation queues など、プロジェクトデータの大半を MCP 経由で扱えるようになりました。